10月17日(水)18:30~21:00
銚子市勤労コミュニティセンター2階ホールにて、銚子円卓会議主催まちづくりワークショップを開催しました。

今回のテーマは、カードゲームで実感!私たちにSDGsが必要な理由。(参加者20名)
2人一組のチームとなり、カードゲームを中心に体験的にSDGsを知る機会となりました。

チームに与えられたミッションをクリアしよう!と夢中になる途中で、ん?ちょっと待て、と気づくおもしろさに参加者一同感心しきりで、あっという間の2時間半でした。

2030年へ向けた世界の開発目標(SDGs)はできたけれど、ではそれをどのように叶えていくの?を議論する前に、自分自身の考え方や行動パターンを客観視してみる経験は、とても興味深いものでした。

この日、ゲームを通して出来上がった2030年の世界は、前半のかなり悲惨な状況から(経済はかなり発展し、環境や社会は見事に崩壊していました。笑)、後半の世界の見え方はまずまずバランスのとれたものに改善されました。

ゲームでは、ミッション(目標)や個別のプロジェクトはあらかじめ与えられたものですが、現実には何を目指すのか、どう取り組むのか選択することが可能です。一人ひとりの意志と行動が世界をつくっていくことを再確認しながら、だからこそ「自分にできること」を考え、行動することが重要、となります。

自分だけ、自分の家族だけ、自分の会社だけ等、「私」の視点で課題解決を完結させようとすると、おそらくそれは永遠に困難なままです。
ゲームの中でも、お金や、意志が活かされない状況や、プロジェクトの遂行に必要な社会条件が整わない状況が現れました。

自分のミッションだけにとらわれていると、そこで「とまる」・「孤立する」ことも再現されます。

生きている社会が多様につながっていることを実感しながら、「公」の視点をもつことで、課題を解決するために、自分ができること、自分の家族や仲間、会社、コミュニティが取り組めることを思考し、実践していくことで、場は生き生きとし、より良い「これから」に向かっている喜びが感じられるようになります。

今回の参加者でつくった2030年の世界の経済、環境、社会のバランスはまずまずだったかもしれませんが、個々のチーム、個人の道のりは?と振り返るとそれぞれ後悔することや残っている課題は少なくありません。
そもそも目標や、取り組みに関しても、誰もが自由に選べる、というわけではなく、選べない現実もあります。

ゲームでは困難さえも楽しく感じられましたが、現実ではそうもいきません。

しかしゲームでもそうであったように、一人でそのまま座り込むのではなく、顔を上げ周囲を見回してみる。
テーブルを離れてみる。他のチームの様子を見てみる。思い切って声を出して呼びかけてみる。交渉のし方を変えてみる。チームで再考してみる。プロジェクトを丁寧に見直してみる等々。
困難を克服するためのヒントが数多くあったことも思い出したいと思います。

ワークショップ途中の振り返りでも、このカードゲームが良くできている!という意見が多数出されました。
そしてさらには、カードゲームの魅力を十二分に引き出しながら、参加者に合った説明やアドバイス、振り返りの問いかけや時間配分など丁寧にワークショップを組み立ててくださったファシリテーターの力で、場の価値が高まったと感じます。

(一社)イマココラボさん、プロフェッショナルファシリテーターの能戸さん。本当にありがとうございました。

*********************************************
以下、当日の参加者の感想から一部をご紹介させていただきます。

・とても楽しいワークショップでした。自分の目標を達成することも大事ですが、周りと目標を共有し、協力して達成していくことが、社会にとってもプラスになることなのだと感じました。

・無自覚でしていたものが、見える化され、共有されていくことで、私が予測していなかった行動に変わっていくことを、直に感じることができました。与えられた条件と目標に自分の生き方が投影されていくのがすごく面白かったです。

・周りに興味を持つことが大事。つながっている事を感じた。

・SDGsについては言葉しか知らなかったが、今日のワークショップを通してとても良く理解できた。視野を広げて、自分自身が起点になっているということをしっかりと考えていきたい。

・講義だけでは頭に入りづらいですが、ゲーム感覚で覚えられるので大変良かったです。中・高生の子供達にもプレーできる機会があれば良いなと思いました。

・本日このワークショップに参加するまで「SDGs」の意味をはっきり理解していませんでした。しかし、ゲームを通して沢山の知識を得ることができました。日頃なにげなしに「安いな」と思い購入する行動も世界のどこかで負担になっている人がいること気づかされました。視野を広げることと、何が必要かをしっかりと考え、日々生きていきたいと思います。ありがとうございました。

・よく考えられたカードゲームで、PTA、学校などでも良さそう。講師の方のレクチャーや参加者の動きを見てのアドバイスがセットだからこその充実だったんだろうなと思う。

・初めてのSDGsという言葉にふれ、ゲームはスターと時点でただ行動あるのみでした。終わってみると、ゲームへの取り組み方から結果に至るまで、自分自身が表れていたなと思います。今回は個人の視点での参加でしたが、これを会社、チーム、地域、とメンバーを変えたらそれぞれの現状や課題がみえてくるのかなと思いました。時々、ふり返りとしてや課題を見つけるためにこのゲームをやってみたいです。

参考:
(一社)イマココラボ https://imacocollabo.or.jp/

【事務局_B】