皆さんは、銚子警察署警備課ではどんな仕事を担当されているかご存じですか?

お祭りや花火大会など大勢の人が集まるイベントのときの雑踏警備、地震や台風など災害が発生したときの災害警備、さらには天皇陛下をはじめとする皇族の方が来られた場合の警衛警備、そして総理大臣など要人が来られた場合の警護警備などが主なお仕事となります。

今月の番組では、平成23年に発生した東日本震災から来年3月で10年が経過するという節目の時期でもあり、今後「首都直下型地震や南海トラフ地震が発生する可能性が高いと言われていることもあり、地震によって発生する津波被害をテーマとしています。
10月の番組は、銚子警察署警備課 高安課長と、阿尾希世美さん(ボーモ阿尾 取締役)でお送りいたします。

銚子では平成23年3月11日に発生した「東日本大震災」において最大約2.5メートルの津波が押し寄せ、幸いにも死者、行方不明者はいませんでしたが、重軽症者が19名、29世帯が全壊。床下浸水等を含めると計1938件の被害が確認されました。

銚子は、太平洋沿岸の地域だけでなく、利根川沿いの地域に至るまで津波による浸水被害があり、その浸水深が4メートル以上の箇所も確認されました。また停電や断水等の「ライフライン」被害も発生しています。

今後に関しても、日常の中に、市民一人ひとりが危機意識をもち、様々な準備をしておく必要がありそうです。

そこでおススメのひとつが「非常食の備蓄」と「ローリングストック」です。

非常用備蓄品には、「食料品」以外にも「日用品」「衛生用品」がありますが、賞味期限、消費期限があるものがあります。いざ、災害が発生した際、せっかく用意した備蓄品が古くなって活用できなくなったら用意した意味もありません。

そこで少しずつ備蓄している非常食を食べながら、消費期限のあるものを入れ替えていきましょう、というのがローリングストックの考え方です。

例えばご家庭に「4日間、計12食分」の備蓄があるとします。
そのうち、毎月1食分を食べる日を決めておき、食べたら新たに1食分を補充していけば、1年間ですべての備蓄品が入れ替わることになります。

ぜひローリングストックの実践をお願いします。

さて、平成23年6月に「津波対策の推進に関する法律」が施行され、津波防災の意識を高めるために「津波防災の日」が制定されているのはご存じですか?
「11月5日 津波防災の日」には、国や全国の地方自治体などで津波防災の啓発に向けた行事が行われています。

警察では災害対策の重点として大きく3つの項目を推進しています。
1点目は「災害に係る危機管理体制の再点検・再構築」です。
2点目は「災害処理能力の向上」です。災害発生時に役立つ実践的訓練を推進しています。
3点目は「自治体、関係機関との連携強化」です。銚子市、銚子市消防本部、銚子海上保安部などと連携して情報交換を行っています。

千葉県による南海トラフ地震の津波被害想定では「早期避難率が低ければ、県内での死者数は1600人にのぼる」と予測していますが「効果的な避難が行われれば10人程度である」とも言われています。
仮に、マグニチュード9.1の南海トラフ地震が発生した場合、銚子市にあっては
最大震度 4
最大津波高 9メートル
津波到達最短時間 73分
との予測もあるので津波避難がいかに重要かが分かると思います。

「大きな地震を感じたら、すぐに海岸を離れた高台へ避難する」
海岸から「より遠く」ではなく「より高いところ」へ避難することが重要です。

「銚子市ハザードマップ」を活用し、自宅や勤務先がどのくらいの標高に位置するのかを把握しておき、いざという時の避難場所や避難経路を決めておくのも重要です。

参考関連情報:銚子市ハザードマップ(銚子市公式HPより)
http://www.city.choshi.chiba.jp/simin/gyousei/cat05/bousai/hazard_map.html

津波は何回も襲ってくる、ということも理解していただきたいです。
第一波が来た、または小さかったからといって安心してはいけません。
津波は繰り返し襲ってきますので、津波警報が解除されるまで絶対に海岸付近には近づかないでください。

「お互いに声を掛け合い、率先して避難する」という点では、やはり地域の繋がりが重要ですね。


市民一人ひとりが防災意識を高く持ち、いつ起こるか分からない自然災害に対応できるよう「自分の命は自分で守る」ことを心がけて日常から過ごしていたいです!

音声の更新まで、しばらくお待ちください!